大阪初の「ヨーロッパ旅博」でウェールズのセミナーを開催|Wales Now Vol.6

発行日:2016. 10. 18

ウェールズのリアルタイムな情報を隔週でお届けします。

ヨーロッパ旅博でウェールズ・セミナーを開催(大阪)

ヨーロッパ旅博2016
今秋、大阪にて初めて「ヨーロッパ旅博」が開催されます。ヨーロッパ各国の政府観光局や関空に就航する航空各社、旅行会社が一堂に集結し、ヨーロッパ旅行の魅力や最新情報を発信するイベントです。

当日は、英国政府観光庁と共同にて、セミナー「不思議の国ウェールズ〜あなたの知らない英国〜」を開催。「ヨーロッパの美しい村30選」に英国から唯一選考された北ウェールズの「コンウィ」を中心に、日本人の皆さまにはまだ知られていない、秘密の花園のような見どころをご紹介いたします。

日時:2016 年 10 月 23 日(日)11:00~18:00
場所:スイスホテル南海大阪 7階(芙蓉、橘、楓、花桐)
参加費:大人1,500円、学生1,000円(当日券の場合)
セミナー:「不思議の国ウェールズ〜あなたの知らない英国〜」(英国政府観光庁/ウェールズ政府)は、「楓(かえで)」にて13:40〜14:25、全80席

ヨーロッパ旅博:http://flyfromkix.com/europe/
フライヤー:PDFダウンロード

※「ヨーロッパ旅博」へのお問い合わせはヨーロッパ旅博運営事務局まで

ウェールズ経済・インフラストラクチャー担当大臣が初来日

今年5月に行われたウェールズ議会の総選挙で就任した、ウェールズ経済・インフラストラクチャー担当大臣のケン・スケイツ(Ken Skates)氏が初来日しました。10月10日(火)から6日間滞在し、在ウェールズ日系企業親会社などとの面談を行いました。

スケイツ大臣は、英デイリー・エクスプレス紙でフリーランス記者として活躍した後、政界入り。副大臣を経て、40歳という若さで現職のポストへ就任しました。若さあふれる大臣へ、今後の期待が高まっています。
 
大阪・東京では、来日記念レセプションを開催。スケイツ大臣はスピーチにて、40年以上にのぼるウェールズと日本の経済交流関係を礎として、ブレグジットで不透明感が増すなかでも、ウェールズにとって日本は重要なパートナーであり続けること、さらには今後成長の見込める観光・教育・文化における分野での両国間のより良い関係の構築を目指すとコメントしました。

ケン・スケイツ大臣来日


“何よりも食べることによって、ウェールズの文化がわかります。”

英国料理研究家 砂古玉緒先生

英国料理研究家 砂古玉緒(Tamao Sako)先生


日本とウェールズの架け橋となる人々をご紹介します。今回のゲストは、英国料理研究家の砂古玉緒先生です。NHK連続テレビ小説 「マッサン」で料理・菓子の製作指導を行い、ご著書『イギリスの家庭料理』(世界文化社)がグルマン世界料理本大賞2016の外国料理部門でグランプリを受賞するなど大活躍の砂古先生は最近、ウェールズの食に夢中なのだそう。


ー 砂古先生とウェールズとの関わりは?
イギリスでは、ヒースロー空港から車で30分ほど西の町に住んでいました。初めてウェールズを訪れたのは、家族旅行でした。イングランドとの国境のあたりで、ガラッと雰囲気が変わるんですね。道路標識はカムリ語(ウェールズ語)と英語の二重表記になり、ユニオンジャックが姿をひそめてドラゴンの旗一色に。パブのビールの品揃えも変わります。イギリスはやはり連合国なんだと実感しました。

ー ウェールズの食ならではの魅力とは?
イギリスは食事もお菓子も、工程がとてもシンプルなものが多いんです。なかでもウェールズは、お母さんが日々作るような素朴な料理が、変わらないまま残っているのが魅力ですね。

「ウェルシュ・レアビット」は、溶かしたチーズにビールやマスタードを混ぜた「レアビット・ソース」をトーストに塗って、こんがり焼く伝統料理。

「ウェルシュ・レアビット」は、溶かしたチーズにビールやマスタードを混ぜた「レアビット・ソース」をトーストに塗って、こんがり焼く伝統料理。

例えばウェルシュ・レアビット。ウェールズのあの豊かな風土から良い牧草地が育つからこそ、良質の乳製品が生まれます。そこから作られたチーズのそのままのおいしさを生かして、その土地で生まれたビールと合わせたのがウェルシュ・レアビットです。作り方もシンプルなので、毎日家庭で作れます。だからこそ、今でも残っているんでしょうね。

調理器具ひとつとっても、イングランドとは異なるケルト文化の色が濃いのも興味深いです。ウェルシュ・ケーキは、伝統的なスタイルではグリドルストーンという鉄板で焼きます。暖炉の残り火や炭火に鉄板を乗せて、優しい火で焼いたからこそ、あの平べったい形をしているそうですよ。歴史あるお菓子は、本当におもしろいですね。

ー 北ウェールズで本場のウェールズ料理に挑戦されたそうですね。
そうなんです。今年6月、日本の13名の皆さんと一緒に、北ウェールズの「ボトナント・ウェルシュフード・センター(Bodnant Welsh Food Centre)」を訪れました。ウェールズの食を集めた施設で、お料理教室も開催されています。

グルメファン注目のスポット「ボドナント・ウェルシュフード・センター」のシェフたち

グルメファン注目のスポット「ボドナント・ウェルシュフード・センター」のシェフたち

古い納屋を改装したカントリーハウスのようなお教室に案内されて、イギリス・ファンなら感激!さらには少しウェールズ訛りで話すシェフの皆さんから、本場のウェールズ料理を習うという、素晴らしい体験をしました。

お料理教室では、全員でウェルシュ・レアビットやウェルシュ・ケーキを作りました。出来立て熱々は、すごくおいしかったですね。やはり、何よりも食べることによって、ウェールズの文化がわかると思います。

北ウェールズに行ったのは今年が初めてでしたが、景色がすばらしくて食べ物がおいしくて、ウェールズのとりこになってしまいました。参加者の皆さんも、「ウェールズってこんなにいいところだったんだ」と驚いてらっしゃいました。

本場のウェールズ料理を学ぶ砂古先生とツアー参加者の皆さん

本場のウェールズ料理を学ぶ砂古先生とツアー参加者の皆さん

ー 今年、何か新しい発見はありましたか?

初めてラヴァブレッド(岩のりのペースト)もいただいて、衝撃でした。バタートーストに塗ったり、オーツとまぜて焼いて朝食に食べたりするそうですが、どちらもおいしいんです。イギリスの他の地域では聞きませんが、のりは体に良いので、ウェールズの食はもっと注目されていくのではないかと思います。

ラヴァブレッドを進化させて、日本と同じようにシート状にした、ハニー&セサミ味ののりも見つけました。イギリス全土のスーパーで売っているそうですよ。

ウェールズに行けば伝統の食も、そこから進化した食も楽しめます。これからもっとウェールズのずっと田舎のほうのマーケットも行って、その土地でしか食べられないものを学んでみたいです。

砂古玉緒先生の英国菓子・洋菓子教室:http://www.britishpudding.com/

写真左:砂古先生のご著書『イギリスの家庭料理』(世界文化社)。ウェルシュ・レアビットのレシピも収録されています。


ボドナントウェルシュフードセンター_リバールーム
ボドナントで注目! 気鋭の若手ヘッドシェフ
ウェールズの食材でミシュランを目指す


チャールズ皇太子のサポートのもとに2012年、北ウェールズにオープンした「ボトナント・ウェルシュフード・センター(Bodnant Welsh Food Centre)」。ウェールズ全土から集められた良質の食材のショッピング、オリジナルのチーズやバターの生産工場の見学、そして評判のレストランと料理教室が楽しめます。気鋭の若手ヘッドシェフ、アンドリューさんにお話を伺いました。


ボトナント・ウェルシュフード・センターのヘッドシェフ、アンドリュー・シェルダン(Andrew Sheridan)さん

ボトナント・ウェルシュフード・センターのヘッドシェフ、アンドリュー・シェリダン(Andrew Sheridan)さん

地元のパブから有名シェフに弟子入り
 リバプール生まれの25歳です。14歳のときにウェールズに引っ越してきました。現在は、家族と一緒に北ウェールズのアングルシー島に住んでいます。娘と息子、2人の子どもがいます。

 勉強は嫌いだったので、15歳でシェフを目指しました。最初は地元のパブで働きましたが、もっと料理をしてみたくて、思い切ってイングランドのミシュラン2つ星を獲得したレストランのシェフ、マイケル・カインズ氏に弟子入りしました。それはもう大変でしたよ(笑)。朝6時から深夜0時まで、一生懸命働きました。

 21歳のときには、北西イングランドNo.1シェフ(North West Chef of The Year )に選ばれました。最下位の訓練生シェフから始めて、45人のシェフを抱えるまでになったんです。

ミシュランを目指して手応えを実感中
 ワーク・ライフ・バランスを考えて、家族のために北ウェールズへ帰ることにしました。それからボトナント・ウェルシュフード・センターのスタッフとは、仕事上の家族のように、毎日一緒に働いてきました。

2012年にオープンした、ボドナント・ウェルシュフード・センター

18世紀のファームハウスを改装して作られた、ボドナント・ウェルシュフード・センター。宿泊施設も併設。

 僕たちのレストラン「リバー・ルーム(THE RIVER ROOM)」は、ウェールズの地産の食材を使った、モダンで旬な料理をお出ししています。実は今、僕たちはミシュランガイドの星獲得を、本気で目指しているんです。

 ウェールズにはまだミシュランの星付きレストランは4軒しかありません。でも、ここはフレッシュな地産のチーズやバター、世界的に評判の高いウェールズ産の良質のラムやビーフなど、すばらしい食材が揃っている特別な場所です。お客さんの反響からも、手応えを感じています。

伝統料理から世界の料理まで習える教室

同センターでは、オリジナルのチーズも生産。2013年のBritish Cheese Awards(英国チーズ品評会)でグランプリを受賞。

同センターでは、オリジナルのチーズも生産。2013年のBritish Cheese Awards(英国チーズ品評会)でグランプリを受賞。

 昨年11月にオープンした料理教室も、とても人気があります。アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、そして日本からと、世界中から予約が入ります。

 ウェールズの伝統料理から世界のモダンな料理まで、数時間から半日、1日かけて一緒に料理をしたり、皆さんの前でデモンストレーションを行ったりと、リクエストにあわせて開催しています。

ウェールズの食を満喫する、スペシャルな1日を
 日本はミシュランガイドで星を獲得したレストランの軒数が、世界で最も多い国だってご存知でしたか? 特に、魚料理が素晴らしいと聞きました。研鑽のために、いずれは日本に行って、最高のレストランをリサーチしてまわってみたいです。

 皆さんもボトナント・ウェルシュフード・センターなら、日本にはないウェールズのユニークな食に出会えるはず。午前は料理教室に参加して、午後にチーズやバターの生産工場を見学するツアーに参加してはいかがでしょう。

 ウェールズ屈指の庭園「ボドナント・ガーデン(Bodnant Garden)」は徒歩圏内ですし、港町のコンウィ(Conwy)まで車で15分と、見どころもたくさんあります。そして夜はリラックスして、僕たちのレストランでディナーをゆっくり楽しんでください。

ボトナント・ウェルシュフード・センター:http://www.bodnant-welshfood.co.uk


ウェルシュ・レアビットご紹介イベントで知名度アップ

ウェルシュレアビット_大阪イベント

9月27日(火)大阪にて、関西のメディアおよびツーリズム関係者の皆さま向けに、ウェールズの伝統料理「ウェルシュ・レアビット」をご紹介しながら、ウェールズの魅力をお伝えするPRイベントを開催しました。

英国料理研究家の砂古玉緒先生が、料理法をデモンストレーション。材料のチーズはサウス・カナーヴォン産を、ビールは阪急百貨店「英国フェア2016」で日本初上陸を迎え注目の「ザ・グレートオーム・ブリュワリー(Great Orme Brewery)」社の高品質クラフトビール「ウェルシュ・ブラック」を使用。北ウェールズ本場の味を再現しました。

関西の皆さまに、ウェールズの食と観光への理解を深めていただけた1日となりました。

※本イベントは産経ニュース「古城と大自然…美しきウェールズの知名度アップへ大阪で観光PR」など、各紙に取り上げられました。

カーディフの語学学校が英国留学ワークショップを開催(東京)

ウェールズの首都カーディフで人気の語学学校「ケルティック・イングリッシュ・アカデミー(Celtic English Academy)」の日本人スタッフが、留学エージェントの皆さまを対象に、「知っているようで知らないイギリス留学の世界」と題したワークショップを開催します。

カーディフだけでなく、イギリスの各都市の特徴と個々のお客さまのニーズにあった留学先の勧めかたや、人気が高まるシニア語学留学の現状、英語の学習指導要領の改訂に合わせた教員の語学留学および現地校視察研修留学などについてご紹介いたします。

日時:2016 年 10 月 31 日(月)17:00~19:00
場所:ブリティッシュ・カウンシル(東京都新宿区神楽坂1-2)
対象:留学エージェントの皆さま
使用言語:日本語
主催:ケルティック・イングリッシュ・アカデミー
参加方法:参加無料・要事前登録
↓ブリティッシュ・カウンシルのウェブサイトからご登録ください。
https://pro.form-mailer.jp/fms/01aabb3f95055

※ワークショップへのお問い合わせはブリティッシュ・カウンシルまで

編集後記

「阪急英国フェア2016」で日本初上陸を果たしたウェールズ伝統のお菓子「バラ・ブリス(Bara Brith)」は、ウェールズ語で「まだらのパン」という意味です。砂古先生によると、もともとはお菓子ではなく硬いパンだったとか。ケルトの古い食の歴史について考えていると、ウェルシュ・ティータイムはつい長くなってしまいますね。

次号は11月4日に発行予定です。お楽しみに!

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