ウェールズのオーシャンビューホテルで過ごす特別な時間|Wales Now Vol.25

発行日:2017. 08. 15

ウェールズのリアルタイムな情報を隔週でお届けします。


「The Imperial Hotel」マネージャー
リン・リーチ(Lyn Leech)さん


“ヴィクトリア時代の建物の街並みが美しいので、ホテルから町歩きを楽しんでください”


JATAの「ヨーロッパの美しい村30選」に選ばれた城下町コンウィや、不思議の国のアリスゆかりの地として知られるスランディデュノと、注目の北ウェールズ。そして、旅をさらに魅力的にするのが、良質のホテルです。スランディデュノが誇る4つ星ホテル「The Imperial Hotel」でマネージャーを10年間務める、北ウェールズ生まれのリン・リーチ(Lyn Leech)さんにお話を伺いました。


毎朝、コンウィ城を眺めながら通勤
 私は生まれも育ちもコンウィで、今も高齢の母と一緒にコンウィで暮らしています。自宅から勤務先のスランディデュノまでは、車で片道ほんの15分。毎朝、コンウィ城の横を通って通勤しています。素敵でしょう?

 私は英語で教育を受けましたが、母の第一言語はウェールズ語です。彼女も英語を話すのですが、最近は英単語を忘れちゃうと、ウェールズ語を混ぜて話すものだから、知らない人にはびっくりされますね(笑)。

湖、山、海、神話や伝説に囲まれた良い環境
The Imperial Hotel は、スランディデュノの海岸沿いに続くプロムナードの中央に建つ、4つ星ホテルです。ヴィクトリア時代に建てられたゲストハウス2つを組み合わせて、後にホテルとなりました。ベッドルームを98室、レストランが2つ、フィットネスセンター、プール、ジム、そしてスパを揃えています。レストランは地産にこだわっていて、人気メニューはウェルシュ・ラムです。これは本当に美味しいですよ。

 ウェールズの湖、山、海、神話や伝説に囲まれた良い環境で働くことができて幸せです。ウェールズのこともホテルのことも、誇りに思っています。

ウェルシュ・ハープの生演奏を開催中
 北ウェールズは世界遺産のコンウィ城はもちろん、ボドナント・ガーデンなど見どころが集中しているエリアですから、お客様は世界中からいらっしゃいます。アメリカ、ヨーロッパ、そしてイギリス国内からも多いですね。日本人のお客様も、年間を通していらっしゃいます。特にスランディデュノは、ヴィクトリア時代の建物の街並みが美しいので、ホテルから町歩きも楽しんでいただけます。

 滞在中、ウェールズの文化をより楽しんでいただけるように、The Imperial Hotel では毎週水・金曜日にウェルシュ・ハープの生演奏を開催しています。ロビーのヴィクトリアン・デコレーションを楽しみながら、リラックスしてください。

リピーターのお客様に再会できるときが一番幸せ

 ホテルの仕事は毎日が新しい出会いに溢れているものですが、やはりリピーターのお客様に再びお目にかかれるときが、一番幸せです。The Imperial Hotel は特にリピーターが多いので、私は恵まれていると思います。交通が良いので、団体客の皆様はもちろん、個人旅行者の方が多いのも特徴ですね。

 世界的な旅行ガイドブック『ロンリープラネット(Lonely Planet)』が発表した2017年の旬な旅行先ランキング「ベスト・イン・トラベル2017」(地域別部門)では、北ウェールズが世界第4位に選ばれました。世界トップレベルの魅力が溢れる北ウェールズにいらして、損なんてさせませんよ。どうぞお越しください。

The Imperial Hotel: https://www.theimperial.co.uk

チューバ奏者、指揮者
河野一之(Kazuyuki Kouno)さん


“ウェールズの行進曲には、古城の名前が付いているものが多くあります”


英国式ブラスバンドは19世紀頃に発祥。産業革命を支えていた炭鉱夫の間で盛んになり、世界中に広まりました。欧州では大規模なコンクールが毎年開催されていますが、「European Brass Band Championship 2013」で見事優勝に輝いた南ウェールズのThe Cory Band (コーリーバンド)でチューバを演奏したのが、河野一之(Kazuyuki Kouno)さんです。現在は日本で奏者、さらに指揮者として活躍されている河野さんに、音楽を通したウェールズの魅力についてお話を伺います。


ー 英国式ブラスバンドを始めたきっかけを教えてください。
通っていた神奈川県の音楽大学で、英国の第一線で活躍されていた指揮者に教わる機会があり、大きな刺激を受けたことがきっかけでした。

在学中の2008年には南ウェールズのスワンジーで開催された、インターナショナル・ブラスバンドのサマースクールへ演奏旅行に出掛け、本場のブラスバンドを肌で感じました。これが後の英国留学へのきっかけになり、2011年から2013年には Royal Welsh College of Music & Drama (英国王立ウェールズ音楽大学大学院)に留学。チューバを専攻しました。

その後、ウェールズでの音楽活動を経て、日本へ帰国。現在は自ら立ち上げたブラスバンドを主宰する傍ら、プロフェッショナルな音楽家として全国各地でチューバ奏者、そして指揮者として活動しています。また英国式ブラスバンドの普及、発展のため日英の架け橋的活動や様々な活動を行っています。

ー ウェールズでは、どんな音楽活動をされていたのですか。
英国では各市町村には必ず一つはバンドがあるほどブラスバンドが盛んで、ウェールズだけでも200ほどあります。南ウェールズの Rhondda Valley(ロンダ・バリー)を拠点とする The Cory Band(コーリーバンド)に入団をし、チューバを担当させていただきました。

The Cory Band は1895年に設立され、現在世界ランキング1位を10年連続で保持している、世界で最も成功したブラスバンドの一つです。在籍中の2年間で英国はもとより、オーストラリア、ドイツ、ノルウェー、フランスなど北欧、欧州、また豪州各地で、メンバーとともに海外ツアーにも参加しました。数あるCDの制作への参加に加え、2013年にはノルウェーで行われたブラスバンドの実質世界一のバンドを決めるヨーロッパ大会「European Brass Band Championships」で、バンドと共ににアジア人としては初の優勝を経験しました。

ー 世界一とはすごいですね。メンバーとの皆さんとの思い出は?
約30人ほどで構成されているバンドはメンバー同士家族のような関係で、もちろん皆とても親切にしてくれました。本当の家族の一人かのように家に呼んでくれたり、週末にはウェールズの景勝地に車で連れ出してくれたりもしました。

なお、バンドメンバーの1割がプロ、9割はアマチュアなのですが、アマチュアとは言えレベルは本当に高いのです。職業は、水道局にお勤めの方や消防士、パソコンのインストラクターなど様々でした。

ー ブラスバンド以外でも、ウェールズでのご生活を楽しみましたか。
はい、ウェールズは、人の温もりと自然豊かな環境が魅力ですね。特に、バンドの練習ホールがあるトリオーキー付近にある、ロンダ渓谷の丘から望む景色は最高です。ブレコンビーコンズなどの国立公園が多くあるのも大きな魅力です。

サイクリングが趣味なので、カーディフに住んでいたときは、バンドメンバーから自転車を借りて、よくサイクリングにも出掛けました。ウェールズはサイクリング用のコースが多く、気軽に楽しめるのもいいですね。

それから、ウェールズのエール・ビールが大好きです。今でもウェールズへ渡航するときは、カーディフや南ウェールズ各地のパブを巡り、週40杯以上は楽しんでいます。お気に入りはBrains Dark、Double Dragon、そしてGower Goldです。

ー 今後の目標を教えてください。

ウェールズで生まれ、世界No.1バンドでもあります The Cory Band の来日公演を実現させたいと考えています。日本のブラスバンドの皆さんとの交流を図るべく、尽力していきたいです。

余談ですが、ウェールズ人の作曲家 Thomas James Powell が作曲した行進曲には、ウェールズの古城の名前が付いているものが数多くあります。例えばカーディフ城、カステル・コッホ(赤き城)、ケアフィリ城などの古城の名前がそのまま付いた曲もあるんです。

演奏を通し、私が経験した素晴らしいウェールズの風景や人々の温もりなどを、日本の皆様と共有できましたら幸いです。


スランディデュノの「St George's Hotel」が改装、オーシャンビューの屋上階が新登場

スランディデュノの4つ星ホテル「St George's Hotel」が、8カ月におよぶ大規模工事を終えて、新たな出発を迎えました。

今回の改装で、屋上階にバルコニー付きのベッドルーム5室が登場。弧を描くような美しい海岸を望むオーシャンビューが楽しめます。

スランディデュノはヴィクトリア時代から続く人気の高い保養地で、歴史ある良質のホテルが軒を連ねています。

St George's Hotel: https://stgeorgeswales.co.uk

編集後記

予定通りに日程をこなすのも満足感たっぷりですが、スランディデュノに行かれるなら、少し余白を作っておくのがオススメです。アイスクリームを食べながら海岸沿いを歩くと、子ども向けの人形劇が始まったり、地元の人に話しかけられたりと、また特別な時間が待っているからです。

次号は8月31日に発行予定です。お楽しみに!

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