ウェールズで生産されているイギリス版「さやえんどう」開発の舞台裏|Wales Now Vol.15

発行日:2017. 03. 15

ウェールズのリアルタイムな情報を隔週でお届けします。

今年のカーディフ・ハーフマラソンは10月1日開催

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ウェールズ最大のハーフマラソン・イベントである、「カーディフ・ハーフマラソン(Cardiff Half Marathon)」の日程が発表されました。2017年は、10月1日(日)の開催です。

カーディフ・ハーフマラソンは2003年に初開催されて以来、10年以上の歴史を作ってきました。今や英国第2のハーフマラソン・イベントに成長しただけでなく、ウェールズ最大規模のチャリティ・イベントでもあります。毎年、何千人というランナーより240万ポンド以上の支援金が集められ、さまざまなチャリティに寄付されています。

ルートは、町のランドマークであるカーディフ城をスタート地点として、美しい景色や歴史的な建造物を回ったのち、カーディフ・シティ・スタジアムがゴール地点となります。前日の9月30日(土)には、小さいお子さんも参加できる、ファミリー向けのイベント「FAMILY FUN RUN」の開催が予定されています。

参加方法について、詳しくは公式サイトにてご確認ください。

カーディフ・ハーフマラソン: http://www.cardiffhalfmarathon.co.uk/(英語)

Eat me! Try me! ウェールズの伝統料理「ウェルシュ・レアビット」プロモーションイベント

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主催:英国ウェールズ政府、共催:英国政府観光庁、後援:駐日英国大使館 国際通商部/クリナップ株式会社

不思議の国ウェールズから、チーズ&ビールのコラボの美味しい料理がやってきました!

英国ウェールズ政府は、「Food is Great」キャンペーンの一環として、ウェールズの伝統料理「ウェルシュ・レアビット」のプロモーションイベントを、2017年3月22日(水)東京にて、初開催いたします。

本イベントでは、駐日英国大使館シェフによるウェルシュ・レアビットのご紹介とクッキングデモンストレーション、英国料理研究家の砂古玉緒先生による北ウェールズ/ボドナントウェルシュフードセンターのクッカリースクールでのご体験談、そしてウェールズ政府より「不思議の国ウェールズ・2017年伝説の年」と題して、旅先としての新しい魅力をご紹介いたします。

当日は、大使館シェフによるできたての熱々ウェルシュ・レアビット、懐かしい甘さのウェルシュ・ケーキ、フルーツたっぷりのウェールズ伝統菓子バラブリス他、ウェールズの貴重なチーズやビール、アップルサイダーなど試食・ご試飲も。

参加は招待制で、旅行会社のツアーご企画担当、プレス・メディア、英国アンバサダープログラムご登録のブロガーさん代表数名がご参加予定(※受付は終了しております)。イベント実施の詳細は、次号以降の「Wales Now」にてリポート予定です。

カルビー株式会社 海外事業本部 欧州グループ(Calbee, Inc. Overseas Business Division Europe Group)の日高 勉(Tsutomu Hidaka )さん

カルビー株式会社 海外事業本部 欧州グループ(Calbee, Inc. Overseas Business Division Europe Group)の日高 勉(Tsutomu Hidaka )さん


ウェールズで生産されている「さやえんどう」のイギリス版
「YUSHOi(ユーショイ)」開発の舞台裏


日本を代表するお馴染みのスナック菓子メーカー、カルビー株式会社が遂にヨーロッパに進出。北ウェールズの生産工場からイギリス全土に、美味しくてヘルシーな豆のスナック「YUSHOi(ユーショイ)」を届けています。海外事業本部欧州グループの日高 勉さんに、開発から販売までのお話を伺いました。


「優秀」と「所為」を組み合わせたネーミング
 「YUSHOi (ユーショイ)」はスナック菓子「さやえんどう」のイギリス版ブランドで、ウェールズの工場で生産しています。ネーミングは日本語の「優秀(ゆうしゅう)= excellent 」と「所為(しょい)= act 」を組み合わせた造語で、イギリス現地のスタッフが付けました。初めて聞いたときは、私もちょっとびっくりしましたね(笑)。

 日本でご好評いただいています「さやえんどう」をベースにして、製法やパッケージを変えています。フレーバーも、ライトリーソルト味やビネガー味など現地の方々にお馴染みのものを用意しました。今後も日本にはない味を展開していく予定です。

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ヨーロッパ進出は、北ウェールズの生産工場から
 カルビーは日本で70年近く歴史のある会社で、アジアやアメリカに海外展開をしてきましたが、ヨーロッパにはまだ進出できていませんでした。ポテトチップスなどをよく食べる習慣があるイギリスは、ヨーロッパ最大のスナック市場。そこで、まずイギリスで成功して、しっかり礎を作りたいと考えました。

 北ウェールズのDeesideに工場を構えたのは、いくつか理由がありました。優秀な人材がそろっていて、ロンドンなどの大都市よりコストを抑えられ、そして各都市へのアクセスが良いロケーションだったからです。日本の本社から出張に行くときは、マンチェスター空港で降りて、そこから高速を使って片道45分くらいで着きます。本当に便利です。

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真面目で責任感の強いウェールズの従業員
 ウェールズの従業員の皆さんは、仕事に対してとても真面目です。朝6時からもう工場に来る方もいて、逆に心配なくらいでして(笑)。自分の仕事は常に最後までやり切るという責任感があって、わからないことはなんでも確認してくれます。日本人と価値観が似ているので、一緒に働きやすいですね。

 商品開発の段階で、ウェールズの皆さんと一緒に過ごしたのも良い思い出です。ウェールズ政府に紹介していただいた、カーディフ・メトロポリタン大学の食品産業センターの人たちと、いろんな種類のジャガイモを調理したりしました。

 最終的にジャガイモではなく「豆(グリーンピー)」のお菓子にしたのは、ヨーロッパにはまだあまりなかったからです。昨今、ヨーロッパでは日本食が流行っているので、日本らしさやヘルシー感を打ち出したいと思いました。

サンドイッチやエールビールと一緒に楽しんでほしい
 2015年から販売を開始して、今ではテスコやセインズベリーズなど、英国全土の大きめの小売店に置いていただいています。はじめは「どんなものか想像できない」「土臭そう」などとも言われましたが、今では「どうして豆がこんなに美味しくなるの?」と聞かれます。プロテインや食物繊維が豊富だという点にも、反響をいただいています。

 北ウェールズには、これまで出張で20回以上行きました。イギリスに行く度に、サンドイッチと一緒に、あるいはパブでエールビールを飲みながら「YUSHOi」をつまむ消費者さんの姿を、もっと見たいと思っています。「今日はライトリーソルト味で」「明日はビネガー味にしようかな」と、楽しんでいただきたいですね。

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Calbee UK: http://www.calbee.co.uk/


“私たちがこの世に存在していることを、ただ知っていただけるだけでも嬉しいのです”

ウェールズ人ブロガー、アビー・ホール(Abby Hall)さん。

ウェールズ人ブロガー、アビー・ホール(Abby Hall)さん。


日本とウェールズの架け橋となる人々をご紹介します。今回は、ウェールズの文化を日本語で発信する人気ブログ「ウェールズへ行こう!」の作者である、アビー・ホールさんにお話を伺いました。ウェールズの文化や生活、観光の情報が満載のブログを、日本語で作ったきっかけについて伺いました。


ー ご出身やご家族について教えてください。
ウェールズの首都カーディフと南ウェールズ第2の都市スウォンジーの間にある、ニース(Neath)という小さな町で生まれ育ちました。国立公園が近くにあり、静かで、とても美しいところです。

私には姉妹が2人いますが、3人とも同時に生まれました。つまり、三つ子なんです! 私は最後に生まれたので一番年下ということになっていますが、あまり関係ありません。だって一番上の姉と、たった「5分違い」ですから。

子どもの頃、家族で出かけるといえばスウォンジーでした。カーディフはとても遠くて、大きな都市だと思っていました。田舎者でしたから(笑)。そんな私ですが、今はカーディフに住んでいます。

ー カーディフでの生活はいかがですか。

カーディフ近郊にあるカステル・コッホ。アビーさん撮影。

カーディフ近郊にあるカステル・コッホ。アビーさん撮影。

カーディフ大学の大学院で、通訳学の修士号取得を目指しています。カーディフは素敵なところです。アーケードがレトロでかわいいし、カーディフ・ベイは都心を少し離れてリラックスしたいときにおすすめです。中心部のカーディフ城はもちろん、カーディフ郊外にカステル・コッホ(Castell Coch)という、かわいいお城もあるんですよ。

ー 日本語がお上手ですが、興味を持ったきっかけは?
16歳のときに、アニメや歌から日本語のことを知りました。好きな歌の歌詞を理解したくて、はじめはインターネットなどを使って、自分で学びました。すると周りの友達が「なんで日本語を勉強しているの!?」と笑ってくれるので、もっと驚かせたいと思いました。次第に、本格的に勉強してキャリアにしたいと思うようになり、カーディフ大学のビジネスと日本語を学ぶ学部に入学しました。

ー 交換留学で、日本にいらしたことがあるそうですね。
はい、学部生のとき、慶應大学に留学しました。海外に住むのはもちろん、アジアに行ったのも生まれて初めてでした。東京の品川区に住んで、勉強をして、英語教師のアルバイトをして、友達とカラオケに行って……本当に充実していました。今でも日本が恋しいです! たくさん旅行にも行きました。山やお寺に行くのが好きでした。ちょうど日本の皆さんが、ウェールズの山やお城を楽しむ感覚と似ているかもしれませんね。

ー ウェールズについてのブログを、日本語で作ったのはどうしてですか。
日本に留学したとき、「私はイギリス人です」と言うと、多くの人に「イングリッシュ(イングランド人)」だと思われました。ウェールズのことは知らない、聞いたことがないという方が多くて、寂しく思ったんですね。そこで、もっとたくさんの日本の皆さんがウェールズに関心を持ってくださったらと思って、日本語でブログを始めました。

アビーさんのブログ「ウェールズへ行こう」より。

アビーさんのブログ「ウェールズへ行こう!」より。

ー これまで、どんな反響がありましたか。
ブログを始めてからたった数週間で、たくさんの日本の方からメッセージをいただきました。日本にもウェールズが好きな方がいると知って、とても驚きました。おすすめの観光スポットやレストラン、カフェについての質問も受けるので、いつもお返事しています。お礼を言ってもらえるときが最高に嬉しいですね。日本の皆さんに、ウェールズで良い思い出を作ってほしいと願っていますから。

ー 日本とウェールズで似ていると思うところは? 逆に、少し違うと思うところは?
日本の皆さんは、環境をとても大切にしていますよね。ウェールズ人もそうです。違うところは、日本の方々は落ち着いていて素敵だと思います。私は日本にいたとき、「典型的なウェルシュ・ガール」だと思われないように、大きな声でしゃべりすぎたり、ジェスチャーをしすぎたりしないように、いつも気を付けていました(笑)。

3つ子のアビー(右)さんと、エミリーさん、エイミーさん。

姉妹のエミリーさん、エイミーさんと一緒に、3人の誕生日を祝うアビーさん(右)。

ー アビーさんのご趣味は?
一つは音楽です。昔、3人姉妹でバンドを組んでいたんですよ。私はギターが得意です。今は離れ離れに暮らしているので、残念ながら活動休止中です。

もう一つは、やっぱりブログですね! ウェールズについて、伝えたいことがたくさんあります。写真を撮るのも好きで、天気の良い日はなるべく外に出かけて、ブログ用の写真を撮って過ごしています。

ウェールズに戻ってから、日本語を使う機会が減ってしまったので、ブログは良い訓練になっています。最近、 「毎月1回、必ず更新する」と決めました。

私たちがこの世に存在していることを、日本の皆さんに知っていただけるだけでも嬉しいのです。ぜひ覗きに来てくださいね!

アビーさんのブログ「ウェールズへ行こう!」: http://travelwalesjapan.weebly.com

※後編では、NHKの人気番組「ガッテン!」の制作に協力した思い出や、ウェルシュレアビットが食べられるおすすめのレストランについて伺います。

編集後記

今はインターネットのおかげで、日本とウェールズをつなぐ人たちと、つながることができるのが嬉しいですね。皆さんからのウェールズ旅行記や現地情報も楽しみにしています。

次号は3月31日に発行予定です。お楽しみに!

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